内野・平口の歴史考察(28)

遠州山辺の道の会

2012年04月07日 18:00

秋葉灯篭

内野に6基、平口に3基、小松に7基存在して居ります。
古いのは小松の大鳥居の下の鞘堂の中に納められている灯篭で、明和五年(1768)に建立されました。



ついで、平口新田の公会堂裏に建つものは、天明五年(1785)に造られました。この灯篭は、小ぶりですが、姿形が優美です。




反対に新しいのは、小松本町の公会堂前のもので、平成五年と記されて居ります。

形は、基台・基礎・基盤・竿・火袋・笠・擬宝珠と、どれも同じようですが、小松沖にあるのは、竿が石の柱でその上に火袋がのって居ります。また、内野下のものは、石の柱と鉄製の火袋を鉄棒で結んであります。

鞘堂に入っている物が三基有って、是を龍灯と呼び、外にあるものを秋葉灯篭と言って居りますが、龍灯とは本来、神に捧げる火、即ち灯篭のことですので、あえて区別することはないと思います。

現在、鞘堂は鍵がかかっていて中に入られませんが、昔は、鍵など掛かっておらず、路銀の乏しい参拝者が、夜露にぬれずに一夜を過ごすために利用できたといわれます。他人への優しさは、これからも伝えたいものです。(山内)

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